車の板金塗装とは?

青森屋コラム

車の板金塗装とは?

車の板金塗装や板金と鈑金の違い、板金塗装が上手いとは何か?修理に要する日数について詳しく解説していきます。

板金とは?板金塗装とは?

板金塗装とは傷ついたりへこんだりした車を修復する作業のことを言います。

この作業には板金と塗装の2つの工程があり、変形した箇所を修復するのが「板金」、劣化した箇所などに塗装を施し修復するのが「塗装」です。

多くの場合では、この「板金」と「塗装」を組み合わせた板金塗装として修復作業に当たります。

板金と鈑金の違い

板金の「板」と鈑金の「鈑」では、それぞれ漢字の意味合いが違います。

但し「木へん」と「金へん」の違いなので、難しい話ではありません。

木材を平たく加工したものが「板金」であり、金属を平たく伸ばして加工したものが「鈑金」です。

板金塗装が上手いとは?

修理する業者によって仕上がりに差が出てしまう場合があるのが、板金塗装のリスクです。

修理が上手い業者は塗装の表面にザラつきや歪みはなく、へこみ部分の修理箇所にも違和感を感じさせません。

まとめると板金塗装が上手いとは、損傷の範囲や傷の深さに関わらず、これまでに得た知識と技術で適切に判断し対処出来ることを指します。

板金塗装は即日でできる?何日くらいかかる?

一般的には傷が浅い場合なら数時間〜即日で修理は完了出来ます。

傷が深い場合は2日〜5日程度、部品交換ありで2日〜1週間程度、部品の取り寄せが必要な場合は数日〜1ヶ月程度の期間が必要です。

一方、大型連休と連休に入る前後は混雑しやすいので、通常より修理期間が長くなってしまうでしょう。

車の板金塗装は自分でできる?やり方は?

車の傷やへこみを修復する板金塗装は高い技術と知識を必要とする作業で、失敗すると修復箇所が悪化し、業者への余計な費用がかかってしまうこともあります。

損傷が大きくない上に部品交換も必要でなく、小さな傷やへこみを修復したい場合であればDIY(自分自身でやる)することも可能ですが、一番難しいのが塗装の工程です。

こちらの動画の4:16秒頃からの缶スプレーを使用した塗装作業の様子を確認出来ます。  

現状のボディの色合いに合わせて違和感のないよう仕上げるには、プロと初心者ではかなりの差が出ることを覚えておきましょう。

以上のことに加えて、板金塗装のDIYで考慮することは以下の3つの点が挙げられます。

  • 塗装場所の確保
  • 十分な時間の確保
  • 必要な道具

最初に塗装場所の確保については、塗装の臭いによる周囲への迷惑の防止や直射日光を避けるために必要不可欠です。

自宅にガレージや駐車場などがあるなら、塗装にも適している上に気兼ねなく作業出来るでしょう。

次に十分な時間の確保ですが、例えば全塗装には塗装に2日+乾燥に2週間、部分塗装なら塗装に1日+2週間ほどが必要になります。

但しボディの塗装は溶剤の揮発又は水分の蒸発で乾燥するので、少しでも乾燥時間を短縮したい場合は、高温・低湿な気候の日に作業をすることが適しているようです。

またDIYに使用する道具には次のようなものがあります。

板金で必要な道具塗装で必要な道具
板金ハンマー塗料
パテ、ヘラスプレーガン
サンドペーパーボカシ剤
溶接機ポリッシャー
フレーム修正機マスキング

いずれもプロが使用するような道具なので、準備段階の時点で労力を要する作業であることが予想出来るでしょう。

まとめると板金塗装のDIYは可能ではあるものの、経験と知識が不足している場合は失敗するリスクのほうが高いです。

板金塗装サービスを利用するべきケース

板金塗装サービスを利用すべきケースは主に以下の3点です。

  • ボディに小さな傷やへこみが付着した
  • 僅かな塗料の剝がれ
  • ボディに錆が付着した

早速それぞれのケースを見ていきましょう。

ボディに小さな傷や凹みが付着した

常日頃安全運転を心掛けていても、道路上に落ちている小さな小石や小枝は完全には避けることが出来ません。

衝撃によって小さな傷がついたり、場合によってはボディやバンパーがへこんでしまいます。

そのまま放置していると内部に空気や雨が侵入し塗装が剥げ落ち、錆や劣化にも繋がるのでリスクは高いです。

例え小さな傷でもプロに確認してもらうのがいいでしょう。

僅かな塗料の剝がれ

車の塗料は年月が経過すると、紫外線・水滴・傷・汚れなどによって少しずつ剝がれていきます。

塗料の剝がれは小さな傷やへこみと同様、放置すると空気や雨の侵入を許し、ボディの錆に繋がりかねません。

結果的に塗料の剝がれはボディの劣化を早めることになるので、塗料の剝がれがどんなに小さくても、念の為に板金塗装サービスに頼ったほうがいいでしょう。

ボディに錆が付着した

昔の車より錆にくくなっている現在の車ですが、鉄が使用されている以上錆が付着する場合もあります。

錆が金属に付着したまま放置し続けると、金属の腐敗が進行し穴が開いてしまう危険性が高まるので注意が必要です。

どんなに小さい錆でも、ボディに錆があることを確認した時点で業者に依頼するのが得策でしょう。

板金塗装サービスを利用するメリット

板金塗装サービスの主なメリットは3つ挙げることが出来るので、以下に列挙していきます。

大きな損傷も綺麗に修復されやすい

フレームが変形するほどの大きな損傷がある場合、DIYでやろうとすると修復箇所が悪化する可能性があります。

綺麗に修復するには板金塗装のプロに依頼したほうが確実です。

デントリペアより修復可能範囲が広い

ボディの小さなへこみをデントツールという工具で修復する作業のことをデントリペアと言います。

安く・早く・綺麗に仕上がるメリットがありますが、塗装が剥げてしまった部分など修復不可能な部分もあるようです。

デントリペアより修復可能範囲が広く塗装可能である点を考慮すれば、板金塗装を利用したほうがいい場合もあります。

臨機応変な対応と価格交渉

板金塗装は小回りの効く臨機応変な対応が可能であるため、リサイクルパーツや社外品を使用して修復してくれる場合もあります。

また価格交渉がしやすいということも板金塗装のメリットです。

メーカー依頼だと決められた価格から下げてもらうことは難しいですが、板金塗装サービスであれば価格交渉はしやすい傾向になっています。

板金塗装サービスを利用するデメリット

板金塗装サービスにはメリットがある反面、デメリットも少なからずあります。

どのようなデメリットがあるのか以下で説明していきましょう。

業者の技術力により仕上がりに差が出る

板金塗装は修復作業を行う前に一度塗装を剥がす必要があり、剥がされた部分の上に再度塗装を施すのが一般的です。

元のボディカラーといかに差が出ないように修復出来るかは、担当する板金塗装業者の技術力によるところが大きいでしょう。

そのため修復作業をしたことで、逆に修復箇所が目立ってしまうリスクもあります。

高度な専門工具と最新コンピューターが無い

板金塗装サービスを展開する業者は小規模な工場が少なくありません。

小規模な工場では専門工具と最新コンピューターが無かったりするため、依頼先だけで修復が完了しない場合もあります。

より設備の整ったディーラーに頼らざるを得ないことも、板金塗装サービスのデメリットだと言えるでしょう。

保険適用される場合とされない場合がある

板金塗装は任意保険の車両保険加入者を対象に保険が適用されますが、保険適用の対象外になる場合もあります。

一般的に保険適用されるのは、過失による自損事故・いたずらによる破損・飛来物との接触・車の盗難などです。

保険適用されないのは故意による事故と一定期間内に報告しなかった事故などになります。

後者は保険金の支払いを請求しても、許可が下りず自費で支払うことになるでしょう。

ディーラーに依頼すると工賃が割高になる

ディーラーの場合は板金塗装業者と違い、修復の際に部品代の高い純正部品を使用します。

加えて高い安全性と厳しい基準をクリアした上で修理が行なわれるため、工賃は割高になってしまうでしょう。

店舗によっては修理期間が長くなる

店舗によっては外部委託することもあるので、より長い修理期間を必要とします。

少しでも短い修理期間を希望している人は、依頼前の説明で外部委託の有無を確認するといいでしょう。

板金塗装サービスの料金相場と値段の内訳

板金塗装サービスの検討をする際には、料金相場と値段の内訳も確認することをお勧めします。

具体的な料金相場と値段の内訳はこれから挙げていくので参考にしてください。

料金相場

板金塗装の料金相場は修理箇所によって違います。

各修理箇所ごとの値段を以下にまとめてみました。

板金塗装の料金相場

項目料金
ボンネット約5万円(ダメージが大きければ料金も上昇)
屋根約3万円(へこみ具合によっては10万円以上)
バックドア約8万円(交換あり:約10万円)
バンパー約3万円(交換あり:約5万円〜8万円)
ドアミラー約1万5千円(片方につき)

値段の内訳

板金塗装の値段の内訳を簡単にまとめると、部品代+作業代(塗装工賃)=代金になります。

部品の組み換えが必要な場合は部品代+作業代(塗装工賃)+組み換え工賃という内訳になり、組み換えが必要無い場合と比較して値段が高くなるのが特徴です。

板金塗装サービスの利用の仕方・手順

板金塗装サービスを初めて利用する人は、利用の仕方・手順が分からずに慌ててしまう場合もあるでしょう。

そこで板金塗装の利用の仕方と手順を列挙していきます。

修復可能かの事前確認

板金塗装サービスを利用する際は、傷やへこみの付着した箇所が修復可能かや料金など、事前に電話やメールで確認したほうがいいでしょう。

事前確認をせずディーラーや板金屋に来店すると、修復不可だったり部品の取り寄せが必要な場合もあります。

時間を無駄にせずに落ち着いて行動するには、気になることを解決する事前確認は必要な手順です。

来店及び店舗スタッフと現物確認

事前確認をした後は実際に来店し、店舗スタッフと車の傷やへこみを確認することになります。

修復希望箇所はどこなのかを正確に相手に伝えましょう。

修理方法の提案及び見積もり書の作成

現物確認の後は店舗スタッフが要望を聞きながら修理方法の提案をしていきます。

修理に必要な期間や見積もり書の作成もこの段階で行うので、聞き逃ししないようにすることが大切です。

疑問点を質問したり、見積もり書の内容によっては価格交渉をしてみるのもいいでしょう。

車の預かり及び修理

修理方法の提案及び見積もり書の作成が終了すると、車を預かり実際の修理を開始します。

メーカーや販売店、板金屋に預けている間は愛車が使用出来ないので、店舗から貸し出される代車を使用しましょう。

料金の支払い及び引き渡し

修復が完了すると依頼した店舗から修理完了の連絡が入ります。

引き取りに行った際に修復箇所の仕上がりの確認になるので、希望通りの仕上がりになったか自身の目で確認しましょう。

車の仕上がりに問題なければ料金の支払いと車の引き渡しになります。

板金塗装業者の依頼先の選び方

板金塗装の仕上がりや作業スピードは板金塗装業者によって違います。

ここでは依頼先の選び方と修理依頼時の注意点を紹介していくので参考にしてください。

ディーラー・大手カー用品店・街の整備工場の特徴を比較

板金塗装を必要とする際に依頼出来るのは、ディーラー・大手カー用品店・街の整備工場の3者になります。

それぞれ価格や修理範囲などでメリット・デメリットが存在するので、自分のニーズや優先順位に沿って比較した上で選択することが重要です。

上に挙げた依頼先3者の特徴については「板金塗装の依頼先」の項で言及していきます。

近隣での評判を確認

板金塗装業者は全国に約50,000社以上存在するため、依頼先を選択する上で一つの指標となるのが近隣での評判です。

ほとんどの業者は地域密着型を掲げており、顧客は地域のディーラーか地元住民が多い傾向にあります。

例えば近隣で営業するガソリンスタンドを数店回れば、評判の良い板金塗装業者が聞き出せる可能性もあるでしょう。

作業担当者と話して見積もりを依頼

板金塗装業者の候補が絞り込まれてきたら、実際の店舗に修理したい車を持ち込み見積もりを依頼してみましょう。

見積もり依頼を出す際は受付担当者だけでなく作業担当者とも話し、具体的な要望を聞いてもらい正しい見積もりを出してもらうことが重要となります。

加えて相手の態度・工場内が整理整頓されているか・作業員は無駄がなくスムーズに動けているかなどのチェックも大切です。

自分なりにチェックしていく過程で少しでも不審に思う点があれば、その業者への依頼を避けるのも一つの方法だと言えるでしょう。

代車についての確認

板金塗装の修理期間中は愛車を使用することが出来ないので、業者に代車についての確認をする必要があります。

代車の有無の他、代車の料金などは見積もり時に前もって確認したほうがいいでしょう。

大切な愛車を修理依頼に出すことから、サービス面が充実しているかを見極める上でも、代車についての確認は重要です。

板金塗装の依頼先

板金塗装には先程言及したように3つの依頼先がありますが、それぞれ特徴や料金相場も違います。

早速一つ一つの依頼先の詳細を見ていきましょう。

ディーラーなら各メーカーの正規販売店(トヨタなど)

ディーラーとはトヨタやホンダなど、各メーカーの正規販売店のことを言います。

板金塗装をディーラーで受けるメリットは主に以下の3つです。

  • 板金塗装が格安又は無料で出来る(保証の適用範囲であれば)
  • パーツの選定基準が高く安心感がある
  • 顧客対応が良い

但しディーラーの場合は純正部品を扱う他、板金塗装修理は外注となるため、保証内容にもよりますが板金塗装業者の中では最も修理費が高くなる傾向にあります。

バンパーの擦り傷を例に料金相場を挙げるので参考にしてください。

参照元)池内自動車

各ディーラーによって料金はかなり変わってくるので、ディーラーに依頼するなら保証内容も考慮しつつ慎重に見極めていったほうがいいでしょう。

全国展開のカー用品店ならオートバックス

カー用品店は車関係の商品を販売している場所で、全国展開のカー用品店ならオートバックスが有名です。

板金塗装をカー用品店に依頼するメリットは主に3つあります。

  • 板金塗装料金がディーラーより安い
  • 一部分のみの板金塗装修理にも対応
  • 店舗数が多く予約がすぐに取れる

オートバックスのように全国に約500店舗(2023年11月時点)を誇る大手カー用品店は、予約が取りやすいのが一番の強みです。

またカー用品店では一部分のみの板金塗装修理にも対応しており、パーツごとの料金相場は約30,000円〜60,000円になります。

但し、修理箇所・色・修理方法によっては相場より高くなる場合もあるので、依頼の前には事前に確認しておいたほうがいいでしょう。

町の板金塗装業者ならムーンショット

町の板金塗装業者は地域密着型が主流であり、高い技術を誇る板金塗装の専門家でもあります。

直接依頼なら中間マージンが掛からないので、ディーラーに依頼するよりも安く済むでしょう。

板金塗装業者に依頼した場合の料金相場は以下の通りです。

町の板金塗装業者の料金相場

項目料金
バンパーの傷10,000円〜30,000円
ドアの傷25,000円〜50,000円
ボディの傷20,000円〜50,000円
バンパーのへこみ20,000円〜35,000円
ドアのへこみ30,000円〜50,000円
ボディのへこみ20,000円〜50,000円
バンパーの部分塗装15,000円〜20,000円程度
ドアの部分塗装35,000円〜50,000円程度

全塗装の場合は軽自動車やコンパクトカーでも約150,000〜200,000円ほど料金が掛かる。

参照元)Moonshot

業者によっては価格交渉が出来る場合もあるので、料金を更に抑えられる可能性も有り得ます。

因みに関東の板金塗装業者で口コミの評判が高いのは、埼玉県所沢市和ケ原2丁目にあるムーンショットです。

顧客対応の良さの他、浅い傷や凹みであれば即日中に修理を完了してくれる上に、程度に関わらず仕上がりが良いので、多くの利用者から支持を得ています。

また料金も他の板金塗装業者の3分の1程度で請け負うなど良心的な業者なので、気になる方は利用してみて損はないでしょう。

板金塗装業者の選び方

最後に板金塗装業者の選び方について言及しますが、意識してもらいたいポイントは6つあります。

板金塗装業者選びにはどんな重要ポイントがあるのか、順番に確認していきましょう。

  • 数社に見積もりを依頼する
  • 口コミの評価の高さを参考にする
  • 施工実績を確認する
  • 修理後のアフターサポートの有無
  • 見積もりが正確で明瞭
  • 素人にも優しく分かりやすく説明してくれる

既に触れたポイントもありますが、依頼したことを最後まで責任を持ってやってくれるかを確認する上では、どれも重要なポイントです。

一つ一つを確実に押さえていくことが、板金塗装業者選びで失敗する可能性を限りなく低くしてくれます。

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